歯が欠けた!今すぐにやるべきことと注意点を解説

歯をぶつけてしまったとき、食事で硬いものを噛んだときなど、歯が欠けてしまうことは決して珍しいことではありません。人から目立ちやすい前歯が欠けたとしたら、どう対処すれば良いのかパニックに陥ってしまうこともあるかもしれませんね。また、子供は特に歯をぶつけることが多いもの。永久歯に生え変わっていれば一生大切にすべき歯を失うことにもなりかねません。ご自身だけでなく、お子様やご家族の歯が万が一欠けたときを想定して、すぐに行うべき対処法や注意点を解説します。

【やるべきこと1】すぐ歯医者へ行く

【やるべきこと1】すぐ歯医者へ行く_その他

なるべく早く歯科を受診しましょう。何らかの原因で歯が欠けた場合は、歯全体に大きな衝撃が加わっているはずです。衝撃は歯の根元や神経、歯茎などに見えない影響を及ぼしている可能性があります。歯の欠け以外にも問題がないかどうか適切な治療を受けることが大切です。万が一、日曜・祝日・大型連休などで病院が診療時間外の場合は、治療を待つ必要が出てくることもあります。歯の欠けにより痛みが生じるのであれば、必要に応じて鎮痛剤で痛みを抑えるのが良いでしょう。ただし、病院に行くのを面倒に感じて、鎮痛剤を飲み続けるのはおすすめできません。とにかく早めに受診してください。歯が欠けた部位をそのままにしておくと、最悪の場合さらに大きく欠けてしまったり、欠けて鋭利になった部分で口の中や舌を傷つけてしまったりする恐れがあります。

【やるべきこと2】欠けた部位を触らない

本来あるべき場所に歯がないというのは、口の中で違和感が生じます。つい手や舌で触ってしまいたくなりますが、決して触ってはいけません。後ほどご説明しますが、歯が欠けたとしても適切な治療を受けることで治療することができます。しかし、自分でベタベタ触ってしまうと欠けた部分から菌が入って炎症を起こしたり、欠けたことで根元がぐらぐらしている状態をさらに悪化させてしまうなど、治療がうまくいかなくなってしまうことがあります。永久歯は再び生えてくることはありません。なくなってしまえば人工的な処置をとるしかないのです。しかしながら、歯が根元からないことと、少しでもご自身の歯が残っていて被せで対処することとは大きな違いがあります。歯の健康を考えれば、自己判断で対処するのではなく、できる限り現状維持をしたまま歯科を受診するのがおすすめです。

【やるべきこと3】欠けた歯を保存する

【やるべきこと3】欠けた歯を保存する_その他

最後は欠けた歯の保存についてです。歯が欠けた場合、できる限り欠けた歯を保存してください。理由は、歯科を受診した際くっつけることができる可能性があるからです。かけらが大きい場合や保存状態が良い場合は、歯科用の接着剤でくっつけることで元通りになることがあります。欠けた歯は、清潔なガーゼやハンカチなどに包んで病院へ持参します。もし、病院へ向かうまでに時間がかかる場合は、乾燥を防ぐために生理食塩水に付けた状態か口の中に含んで唾液で常に湿らせた状態で持参します。根元から欠けている場合やあまりに細かく砕けている場合などは使用できませんが、その場合は歯科用のプラスチック素材や被せなどで対処できますのでご安心ください。ただ、必ず注意していただきたいことは、決してご自身でくっつけようとしないことです。市販のプラスチック用瞬間接着剤などでくっつけてしまうと歯の治療そのものができなくなってしまう可能性もあります。

【注意点1】頭など他の部位への外傷がある場合

ここまでは、歯が欠けたときにすぐにやるべき3つの対処法をご紹介しましたが、同時に注意しておきたいこともご説明します。歯が欠けることは決して珍しくなく誰にでも起こりうるものですが、起きた場合、その影響や衝撃はとても大きなものです。ぜひ注意点をしっかりご理解ください。1つ目は、頭など他の部位をぶつけた場合です。何かにぶつかった、転んだという場合は歯が欠けるだけでなく、頭や顔などに外傷を負っている可能性も大いにありえます。見た目は、何ら傷や流血がないとしても、脳挫傷や骨折などが起きている可能性もあります。こういった場合、歯が欠けていることに気をとらわれるかもしれませんが、まずは歯科ではなく外科などの病院を受診してください。前述したとおり、欠けた歯をしっかり保存しておき、痛みがあれば鎮痛剤で対処できますが、外傷に対する治療は一刻を争うこともあります。

【注意点2】被せが取れてしまった場合

【注意点2】被せが取れてしまった場合_その他

歯が欠けたと思ったら実は被せが取れただけということもありえます。保険内治療での被せは金属を含むため、数年で劣化し取れやすくなることがあるからです。この場合もご自身の歯と同様に、取れた被せをしっかり保存しておくこととできるだけ早く歯科を受診することです。もちろん、自分で接着剤を使ってくっつけることは厳禁です。ご自身の歯と違って被せは人工的なものです。取れたからといって急いで処置が必要なものではありませんが、放置してしまうと虫歯の進行や、もろくなってしまった歯がさらに割れるなどの可能性も考えられます。1、2週間程度であれば問題ありませんが、少なくとも1ヶ月以内には歯科を受診して再度被せをしてもらうようにしましょう。決してそのまま放置してはいけません。

歯が欠けたときの治療法は?

歯が欠けたときの治療法は、欠けた理由や範囲によってさまざまです。代表的な治療例をご紹介します。

【虫歯や歯周病が原因の場合】

虫歯や歯周病で歯がもろくなり欠けてしまうことがあります。表面上は小さな穴であっても、歯の奥には虫歯や歯周病が広がっているということもあるからです。状態によっては歯の根元を残し被せで治療できることもあります。この場合の欠けを放置しておくと虫歯や歯周病はどんどん進行してしまいます。

【歯ぎしりが原因の場合】

強い歯ぎしりが癖の方は、歯が欠けてしまうことがあります。大きく欠けた場合は被せや詰め物で対処しますが、マウスピースで歯を守ることも必要です。歯ぎしりの原因も様々ですので、根本的な治療が大切です。

【外傷などが原因の場合】

ぶつかったり転んだりといった外傷により歯が欠けることは意外に多いものです。歯の欠けがどの程度かによって異なりますが、神経が露出している場合は神経を取り除いてから被せを行います。根元から大きく欠けている場合はその歯自体を抜歯することになることもあります。

歯が欠けてしまうことは、いつでも誰にでも起こりうることです。万が一、「歯が欠けた!どうしよう?」といった事態になってしまったら、今回ご紹介した対処法や注意事項を参考にしてください。一番大切なことは、早めに歯科を受診すること、そして自分で割れた歯をくっつけないということです。自己判断は危険です。特に、痛みを伴わない場合や奥歯で人から見られにくい部位の場合は歯科を受診するのを面倒に感じてしまうかもしれません。どういった場合でも歯が欠けた場合は早めの歯科受診をおすすめします。

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