昨日までは痛くなかった奥歯が急に痛み出したり、頬が腫れたりする場合、親知らずが原因かもしれません。 虫歯や歯周病などと違い、口の中をいくら清潔にしていても親知らずが原因でトラブルが起きてしまうことは避けられません。今回は親知らずの痛みを今すぐ和らげる方法と、痛みが起こる原因を解説します。
市販の鎮痛薬を飲むのが即効性の高い一番の方法です。親知らずの痛みや腫れを一時的に抑えたいという場合には痛み止め薬を服用するのが良いでしょう。薬の種類にもよりますが、おおよそ30分~1時間程度で痛み止めの効果が出てくるようです。我慢できない痛みには、逆算して少し早めに服用しておくと良いですね。ただし、1度服用した後は4時間以上空けてから飲むようにしましょう。痛み止めは、頭痛や生理痛など歯痛以外の症状にも使えるので、もしもの時のために家庭で1つ常備しておくと安心です。
うがい薬でうがいをすると、口内を消毒することができます。親知らずが原因で痛みが出ている場合、口の中の細菌が繁殖し炎症を起こしていることもあります。うがい薬には殺菌成分が含まれているので、うがいをすることで口の中を消毒することができるのです。消毒できれば痛みが多少おさまることがありますし、消炎効果のあるうがい薬は腫れが落ち着くことも期待できますので、抗炎症作用のあるものはさらにおすすめです。
親知らずが原因で痛みを伴う場合、頬や顎が大きく腫れることもあります。痛さと恥ずかしさでどうしようもない気持ちになってしまいますよね。体のどの部位でも同様ですが、腫れている場合は炎症を起こしている可能性が高いです。炎症は冷やすことで痛みや腫れを緩和することができます。親知らずが原因で痛いときは濡らしたタオルや冷却シートなどで痛む部位を冷やしましょう。炎症を抑えることで痛みや腫れを軽減できることもあります。ただし、氷などあまりに低い温度で直接冷やすのは逆に痛みや腫れが強くなってしまう場合もあるためおすすめできません。水で濡らしたタオル程度の冷たさに抑えるようにしましょう。
親知らずは、周辺に溜まっている汚れや細菌によって腫れや痛みを生じているケースもあります。その場合、柔らかめの歯ブラシで親知らず周辺を優しく磨いて汚れを取ることも対処法の1つです。歯磨きすることは、口の中の細菌を減らすことにもつながります。とは言え、ゴシゴシ磨いてしまうと痛みがひどくなるだけでなく、歯茎を傷つけてしまうので優しく磨くことを心がけてください。また、親知らず周辺の歯茎に食べかすが詰まることで歯茎が腫れることもあります。親知らずは横向きや斜めに向かって歯が生えていることも多いので、食べかすが詰まりやすい構造なのです。歯と歯の間に詰まっている食べかすを取り除いてあげましょう。歯ブラシだけでは取りづらい場合は、歯間ブラシや糸ようじ、デンタルフロスを使うとよく取れます。
親知らずに痛みがあるときは、硬いものを食べてしまうとさらに痛みがひどくなってしまう場合があります。また、冷たいものや辛いものなど刺激がある食べ物も同様です。そのため、無理に食事を摂ろうとせず一時的にゼリー食などを利用するのが良いでしょう。1日、2日であれば、水分とゼリー食で十分栄養が摂れるので決して無理をしないように。もちろん、ゼリー以外でも豆腐や柔らかく茹でた温野菜など、柔らかいものを口にできるようなら積極的に食べましょう。また、親知らずを治療した後や治療中も痛みが生じるケースもあります。治療後、治療中は、極力硬いものや刺激物を避けるのがおすすめです。
親知らずの痛みを和らげる方法をご説明しましたが、ここからはそもそもなぜ親知らずが痛むのか原因について解説します。主に5つの原因が考えられます。親知らずの痛みを和らげる方法をご説明しましたが、ここからはそもそもなぜ親知らずが痛むのか原因について解説します。主に5つの原因が考えられます。
親知らずは歯茎を突き破って生えてきます。歯茎を突き破る際、痛みを生じることが多いようです。
親知らず自体が虫歯になること、あるいは親知らずと親知らずの横の歯の間に虫歯ができることで痛みが生じることがあります。親知らずは口の奥の方に斜めに生えることが多いため、歯ブラシで上手にケアできず虫歯が進行する傾向にあります。
親知らずは通常の歯と比べて入り組んだ形で生えてくることが一般的です。そのため歯ブラシでもケアしづらい箇所に細菌が溜まりやすく、溜まった細菌が炎症を起こし、痛みや腫れを引き起こすことがあります。
親知らずが横向きや斜めに向かって生えてしまうと、隣の歯を圧迫してしまい痛みが生じやすくなります。また、歯並びに影響することもあります。
上下どちらか一方に親知らずが生えている場合、かみ合わせが悪いと親知らずが歯茎に当たって痛む場合もあります。食事や生活に影響があるほど痛みが生じる場合は、親知らずを抜歯するのが一般的です。
親知らずの治療方法は3つあります。痛みが生じている場合もそうでない場合も、以下の3つのうちいずれかで対処するのが一般的です。親知らずの治療方法は3つあります。痛みが生じている場合もそうでない場合も、以下の3つのうちいずれかで対処するのが一般的です。
親知らずの治療法としてもっとも一般的なものが抜歯です。親知らずの痛みや腫れは再発しやすいことが多いため、早めに抜いてしまうのが効率的だからです。また、痛みがない場合でも、他の歯への影響を考えて抜歯を行うこともあります。
痛みや腫れがひどいときは、口を大きく開けるのも困難な場合があります。その場合は、一時的に抗生物質や痛み止めを使用し症状を緩和するのが先決です。症状がある程度改善されれば、その後の対処法を検討します。
歯茎へ当たる箇所、噛み合わせなどを考慮して親知らずを削るのも1つの方法です。歯茎へ当たらないように削る、噛み合わないように削ることで痛みが緩和することもあります。
今回は親知らずの痛みが起こる原因と痛みを和らげる方法をご紹介しました。痛みが生じた場合はぜひ参考にしてみてください。ただし、親知らずは根本から解決しない限り痛みや腫れが再発しやすいものです。早めに歯科を受診し、再発しないよう治療を受けることをおすすめします。
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