自分の口臭が気になっていると、毎日が非常に辛いものです。会社や家でも周囲に嫌な思いをさせているんじゃないかと気を使ってしまいますよね。人によっては露骨に嫌な表情をされることもあり、大変傷つくこともあるでしょう。口臭の悩みは、なかなか人に相談できるものではない為、一人で抱え込んでいる人も多いのではないでしょうか。しかし、口臭は治療によって改善することができるので、一人で悩む必要はありません。そこで今回は、口臭を専門に治療する口臭外来について、口臭の治療方法や治療の流れ、費用について解説します。
自分の口臭が気になっている場合、治療に行く前にまずは実際にどの程度の口臭があるのかをチェックしてみることをおすすめします。口臭をチェックするには、自分で自分の口臭を嗅いで確認することがもっとも早い方法です。そこで、まずはマスクをつけて鼻まで覆ってみましょう。この時、「臭い」と感じたら口臭がある可能性が高いです。唾液は気化によりある程度臭いを発するので、強烈な臭気でない場合には口臭はないと判断して構いません。また、紙コップやコンビニの袋を使って確認する方法もあります。紙コップなどに自分の息を吐き入れて、充分に息が入ったところでラップをします。そして、10秒程度待って、外の空気をしっかり吸い込みます。その後、さきほど息を吹き込んだ紙コップのラップを取って、臭いを嗅いでみましょう。このとき、紙コップ内の空気が臭うようであれば、口臭が発生している可能性が高いです。
自分に口臭があるとわかったら、いよいよ治療を開始しなければなりません。そのとき、どのような医院にかかれば良いのかが問題です。口臭の原因は、虫歯や歯周病、歯肉炎など歯科の領域にあることが多く、日本臨床歯周病学会などの学会報告でも、口臭の90%以上が歯周病など口の中が原因であると言われています。(参考:http://www.jacp.net/perio/halitosis/)ですので、口臭治療をしたいなら、まずは歯科医院を受診しましょう。歯科医院には、口臭治療を専門的に行っている口臭外来を設けているところもあります。口臭外来に行くと、治療を受けられるだけではなく予防の方法なども教えてくれます。まずは、自宅や職場近くの歯科医院などで口臭外来を受け付けている医院があるかどうかを調べて、受診すると良いでしょう。なお、口臭の原因は、鼻や内臓の疾患である可能性もあり、胃腸の調子が悪いと口臭が発生することがあります。その場合、重大な病気が隠れているケースもあるので注意が必要です。
1.カウンセリングと事前検査
まずは、担当医師としっかりと話をして具体的な状況を告げます。すると、医師から口臭の治療方法や口臭予防に必要な知識などを詳しく説明してもらうことができます。その上で、実際に口臭がどの程度あるのか専門的な方法で検査を行います。この時行われる検査は、アテインの検査(細菌数に関するもの)、BBチェッカー(口臭測定器)、舌の検査、唾液の検査などです。これらの検査によって、口臭の原因と程度が明らかになります。
2.治療プログラムの策定
カウンセリングと検査結果にもとづいて、医師が口臭治療のプログラムを作ります。
3.具体的な施術と指導
プログラムに従って、実際に口臭の治療を行います。具体的には原因となっている虫歯や歯周病などの歯科治療や、舌の表面についている汚れ(舌苔)の除去、歯石・歯垢の除去などです。また、治療と併せて口臭を発生させないための生活指導なども受けて、根本的な改善を目指します。
4.定期的に検査を行って確認
口臭治療を継続し、口臭が軽くなっているか、なくなっているかなどを確認します。
5.口臭がなくなったら終了
定期的な治療と検査を継続して、最終的に口臭がなくなったら治療は終了です。いったん口臭がなくなったら、再発することのないよう、その後は充分注意して生活しましょう。
口臭の治療法をご紹介しましたが、できれば口臭がおこる前に防ぎたいですよね。口臭を予防するためには、口臭の原因を知ることが重要です。口臭がおこる原因と自宅でできる予防法をご紹介します。
【口臭の原因1 口内に汚れが残っている】
口内に汚れが残っていると、口臭の原因になります。舌苔がある場合、それが唾液と混ざり合って嫌な臭いを発生させることも多いです。また、きちんと歯磨きができていないため、食べかすが歯や歯の隙間に詰まっている場合にも口臭の原因となります。さらに、歯周病や虫歯がある場合にも口臭が発生しますし、扁桃腺に膿栓という物質がある場合にも口臭が発生します。
【口臭の原因2 乾燥(ドライマウス)】
口の中が乾燥していると、口臭が発生します。寝ている時に口が空いた状態でいると、口内が乾燥し、朝方の口臭の原因に繋がります。また、過度な緊張状態にある場合も口内の乾燥により、口臭が発生することがあります。
【口臭の原因3 病気や免疫力低下】
風邪や胃炎、胃潰瘍などの病気を患っていたり、免疫力が低下していたりする場合でも口臭が発生することがあります。
最後に、自宅でもできる口臭対策方法をご紹介します。口臭の原因は、口の中の汚れであることが多いので、正しい方法で歯磨きをして口の中を清潔に維持することが口臭対策の第一歩です。食べかすなどが残っていると臭いの原因になるので、歯科医師の指導を受けて、効果的な歯磨きの方法を習得することが重要です。次に、舌の掃除も口臭対策になります。前述したように、舌苔があると、口臭が起こりやすいので、市販の舌専用ブラシを購入して、1日1回、起床時に適切な方法で舌の汚れを取り除きましょう。具体的には、鏡の前で舌を前に突き出し、舌ブラシをもっとも奥の部分にあてて、そこから軽く手前に引きます。そうして舌ブラシを水洗いし、ブラシの先に汚れがつかなくなるまで繰り返します。力を入れすぎたり回数を増やしたりすると、かえって細菌が繁殖しやすくなるなどの弊害があるので、注意が必要です。舌ブラシの使い方についても、わからないことがあったら歯科医師に相談してみると良いでしょう。
口臭は、自分では気づきにくいことも多く、わかりづらい症状です。まずはセルフチェックで確認をして、口臭かも?と思った場合は、なるべく早く歯科医院での治療をおすすめします。
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