冷たいものを食べて歯がしみる、誰でも1度や2度は経験したことがあるはずです。あの何とも言えない不快な症状は、アイスクリームや飲み物など冷たいものを口にするのが嫌になってしまうほどですね。歯がしみる原因は大きく分けると2つ、虫歯と知覚過敏があります。虫歯で歯がしみることと、知覚過敏で歯がしみること、どのような違いがあるのでしょうか?詳しく解説します。
多くの人は、虫歯になると歯が痛むと思いがちですが、虫歯で歯がしみるように感じることもあります。虫歯の進行によって歯のエナメル質や象牙質が溶け、神経に近いところまで穴が開くと、歯がしみるように感じるのです。虫歯は歯のエナメル質や象牙質を経て神経に達しますが、虫歯の進行がエナメル質でとどまっている場合はしみるケースは多くありません。しかし象牙質まで達するとしみることが多くなります。エナメル質の段階で虫歯を治療しておけば、歯がしみることを防ぐことができる可能性が高くなります。
虫歯で歯がしみる場合の症状をご説明します。冷たいものや熱いもの、甘いものを食べると歯の特定箇所がしみます。ただし、これらは知覚過敏と同じ症状です。虫歯が原因で歯がしみる場合、叩くと響くような痛みがあります。歯がしみると感じる部分を軽く叩くと痛みを生じます。また、しみる感覚が長時間に渡って続くことも特徴です。歯がしみるほど虫歯が進行している場合は、歯科で治療を受けない限りさらに虫歯が進行する可能性があります。
知覚過敏は、歯がしみることが特徴的な歯の疾患です。歯の内部の神経や毛細血管に刺激が伝わることで歯がしみると感じます。知覚過敏の場合は、虫歯が原因になっている場合と異なり、さまざまな要因が考えられます。
知覚過敏はこのような原因によって、歯の神経や歯根が露出し、刺激が加わることで歯がしみると感じるのです。
知覚過敏での症状は、一時的であることが特徴です。数秒~10秒程度でおさまることが多いようです。冷たいものや熱いものを口にする以外でも、歯に冷たい風が当たっただけでしみることもあります。また、知覚過敏の場合、歯を叩いても痛みを感じないことも特徴です。
これまで原因別に歯がしみる症状についてご説明しました。ご自身に歯がしみる症状がある場合、虫歯と知覚過敏どちらが原因か、合致する項目はどちらが多いかでご判断ください。
本的には虫歯は歯科での治療が必須です。ただし、歯に穴が空く前のごくごく初期の段階であればセルフケアも可能です。
【初期段階の虫歯の対処法】
とは言え、どれだけしっかり磨いてもほとんどの人は磨き残していることがあります。また、虫歯の進行を抑えるのはかなり難しいため、セルフケアに頼るよりも早めに歯科を受診することをおすすめします。
次に知覚過敏のセルフケアについてです。虫歯と同様、知覚過敏についても基本的には早めの歯科受診をおすすめします。
【初期段階の知覚過敏の対処法】
歯科では、専用の薬剤やコーティング剤を塗布することで痛みを軽減させる治療を受けることもできます。また歯周病が原因で発生している場合は歯周病自体を治療する必要がありますし、知覚過敏の症状があまりに重度の場合は神経を抜くという選択肢も考えられます。いずれにしても早い段階で歯科を受診しましょう。
歯がしみることでお悩みの方へ、虫歯や知覚過敏によって起こる症状の違いや対処法についてご説明しました。長時間に渡って症状が継続する場合は虫歯が原因の可能性が高く、症状が継続せず一時的である場合は知覚過敏が原因の可能性が高いということがわかりましたね。歯がしみるのは、痛みと同様、不快な症状であることに変わりはありません。食事をするのもつらくなる状態まで放置してしまうと、取り返しのつかない状態になってしまうことも。ぜひ早めの歯科受診をおすすめします。
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